世界には困っている人が数多く存在し、それを支えるための組織としてユニセフがあります。
ユニセフ募金も知られた存在で、実際に募金をしたことがある人もいることでしょう。
きっと有意義に使われるのだろうというイメージこそあれど、具体的にはどんなことに使われているのか、あまり知らない人もいるはずです。
私自身も、漠然と活動費になることは知っていたものの、募金がどんな形で活かされているのかまでは知らなかったですし、深く考えることもありませんでした。
活動内容を知ることで募金の大切さや可能性、世界に目を向けることの重要性などに気付かされるはずです。
ユニセフが活動する地域
はじめに、ユニセフが活動するのは、190の国と地域ですが、主たる場所は開発途上国です。
世界には発展が進まないエリアも数多く存在し、それゆえに人々の生活の質もなかなか上がっていかない現状があります。
大人はもちろん、子供が厳しい環境の中での生活を強いられていることもあり、時には生命の危機に瀕してしまうこともあるのです。
日本であれば、万一の際には公的支援であるセーフティネットなどを利用することで、一定の生活を維持することも可能ですが、そのようなサポートがない国では救いのない現実を受け入れるほかありません。
為す術もなく失われる命があるとしたら、世界から救いの手を差し伸べることが必要で、その役割の一端を担っているのがユニセフでもあるのです。
ユニセフの具体的な活動内容
保健
具体的な活動内容はいくつかのカテゴリーに分類することができますが、ひとつは保健です。
世界には衛生面に恵まれない環境の中で生活をしている人もおり、体力のない子供の生命が脅かされる日常があります。
その支援として、十分な栄養を補給できるよう、栄養パウダーや治療用ミルク、治療食などが提供されているのです。
手軽に摂取できる形態になっていますので調理をする必要がなく、いつもの食事に混ぜたりそのまま食べられたりできるようになっています。
また、病気への対抗策として、抗マラリア薬やポリオワクチン、それらを適切に保管するための冷蔵庫などの支給も行っています。
水の確保
保健と言えば水の確保も欠かせません。
開発途上国ではキレイな水を確保できないというのは、以前から知られていたことですが、現代においても満足には改善されていない実情があります。
不衛生な水を飲むことで、健康へのリスクになるのはもちろんではあるものの、選択肢が他にはないとすれば、危険を冒してでも飲むしかありません。
汚れた水がきっかけで死亡するケースもあり、一刻も早い改善が望まれています。
しかしながら、設備を整えれば良いという簡単な問題でもないのです。
環境の整備を阻む要因もあり、まず水へのアクセスが確保されていません。
そして政治的にも優先されておらず、改善が進まないのが現状です。
もし水環境が整っても、それを持続させる技術やノウハウなどがないことで、安定供給をすることが難しいのです。
極め付きは、根本的に水が出ない地域性があることで、必然的に環境を整備することができません。
水を買うにも貧困層では手に入れることも困難です。
改善は急務であるものの、容易ではない現実が進捗を遅らせています。
教育の支援
教育の支援も活動の一環です。
国として発展するには教育が必要不可欠ですので、勉強に必要なえんぴつやノートをはじめとした学校用品が提供されています。
全ての子供たちが質の高い教育を受けられているわけではないため、今後も持続的な支援で誰もが教育を受けるという、基本的人権が守られる必要があるでしょう。
教育は差別や不公平をなくすためにも欠かすことができない存在です。
例えば女性であることによって暴力の対象になったり、社会的身分が低く見られたりすることがあります。
それが当たり前のように存在するのは教育が行き届いていないのが理由のひとつであり、社会性を改めるためには学びの場が必要不可欠です。
子供の保護
子供の保護もユニセフの重要な活動内容に挙げられます。
色々な観点での保護が必要ですが、例えば子供の徴兵からの解放です。
戦争や紛争の際、子供が兵士として犠牲に遭うことがあります。
そこに人権は存在せず、武器を持って戦う選択肢しかありません。
暴力などを使って洗脳し、無理矢理に戦場へと送り出します。
先進国ならば、10代の子供は学校へ行ったり自由に遊んだりしますが、地球の裏側では銃を持ち戦場に立たされているのです。
まとめ
こうした子供たちを救うのもユニセフが掲げる活動ではあるものの、簡単には解決できない問題であるのは想像に容易いでしょう。
ユニセフ募金は様々な活動で活用されています。
大切なのは持続支援を行っていくことで、地道な活動で少しずつ状況を改善していかなければいけません。
募金という形でその活動を応援することができますので、支援の輪をもっと広げつつ、それと同時に世界の現状を知って、関心を持つ人が一人でも増えることが必要不可欠と言えるのではないでしょうか。